見慣れた通路
近所のスーパーで、いつもの商品の棚が移動していた。商品はなくなっていない。それでも買い物に時間がかかった。足は以前の棚へ向かい、何もない場所で止まった。
慣れた行為では、私たちは毎回すべてを選び直してはいない。どの通路を進むか、どの棚を見るか、いつ手を伸ばすか。以前の判断が順番となって残り、その順番に従って動く。習慣が時間を節約するのは、動きを速くするからというより、選択の回数を減らすからだ。
ただし、省いた選択肢は目にも入りにくくなる。棚を探して歩き直す途中で、普段は通らない通路に知らない商品が並んでいるのに気づいた。
配置が変われば、不便が生じる。しかしそれは同時に、知らないうちに固定された自分の道順を見直す機会でもある。慣れていることと、知っていることは同じではない。